かつて小学生の頃 深夜のテレビで興奮したその場所は今ドン・キホーテ

山梨県に来ることがあったら、一度訪れてみたいと思っていた場所がありました。それは笛吹市にある「ドン・キホーテいさわ店」です。ドンキなんて今や東海地区にもあるし、わざわざ旅先で訪れる必要もないのでは?と思われるかもしれません。見たかったのはその建物です。

ほくはこの建物を、小学生の頃に親に隠れて見ていたテレビ画面のなかで、幾度となく目に焼き付けたのです。それは三重テレビの「天気予報」。なぜ天気予報を親に隠れて見る必要があったのか、それほどまでにして見たかったのか。それは、この建物が「国際秘宝館」だったからです。

秘宝館とは、いわゆる性のテーマパーク。なかでも近畿観光開発が運営していた「元祖・国際秘宝館」は三重県の伊勢(のあたり)と鳥羽にあり、三重テレビや東海ラジオでコマーシャルを多く流していたことから、その存在感を子どもたちも知ることとなったのです。CMでのイチオシは「馬のマル秘ショー」という名の交尾披露です。

そんな国際秘宝館には、伊勢と鳥羽ともうひとつ山梨県に「石和館」があり、1980年代、三重テレビの深夜の天気予報ではその国際秘宝館石和館の外観および内観の映像を流しつつ天気予報が流れるという、小学生にとっては刺激的すぎるものだったのです。

国際秘宝館はすでに廃業。石和館は1980年代のうちに営業を終えているのですが、今もその建物が「ドン・キホーテいさわ店」として使われ続けているということで、それが見たかったのです。もちろん、ただのドンキですから、何か中身的な名残があるわけではありません。テンガやペペは売ってるでしょうが。

とはいえ、小学生の頃に夢とロマンをもって見ていた天気予報のあの建物。一度行ってみたかったその場所。何十年かの時を経て、その地に立てたということに感慨がありました。色合いは違えども特徴的な外観はそのまま。しかもそれがドンキにお似合いという不思議。

当時その天気予報で、隣接施設して紹介されていた「山梨県宝石真珠の病院」だった建物もそのまま再利用されているように見受けられます。そちらはスマイルワールド石和店となっていました。当時の天気予報と見比べて位置も建物の形も一緒なので間違いないでしょう。

かつて国際秘宝館だった建物を見ることができた…という感覚ではなく、小学生の頃の自分に再び出会ったようなそんな気さえすると言ったら大げさでしょうか。三重の国際秘宝館自体は2007年まで存続した一方で、石和館1981年からわずか5年間しか営業していなかったとのこと。

ということは、三重テレビの天気予報に登場していたのもその一時期だけだったのでしょう。30年以上前のことにもかかわらず、いまだ脳裏にその記憶があって、感慨深く思うということは、当時小学生であった自分にとって、強烈なインパクトであったことがわかります。

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