まさにピョンピョン拍子・カチカチ山は外国人の大人気スポットに変貌してた

山梨県の河口湖畔にやってきました。まず訪れたのが「富士山パノラマロープウェイ」です。あれ?前はカチカチ山ロープウェイじゃなかったっけ?まさか、カチカチ山の聖地(?)でさえも、タヌキが湖に沈んで死んでしまうストーリーを改変する流れにさからえずカチカチ山色を消したのか?と思ったら。

名前から「カチカチ山」が外されたからと言って、カチカチ山の色が消されているわけではありません。入口にはあのカチカチ山のラストシーン。泥船に乗せられて沈みゆくタヌキの様子を再現したオブジェが鎮座していますし、他にも、かつては頂上にあったオブジェが地上にずらり。むしろカチカチ山の色は増しています。

そして驚いたのは、ほぼ朝一番だったにもかかわらず、ロープウェイは大行列。10年以上前になりますが、以前訪れた際とは大違いです。しかもこの日は平日です。そしてロープウェイに乗って気づいたんです。「あ、日本人は自分たちだけだ……」って。これがインバウンドの力なんですね。確かに、外国人ウケはどう考えたって、「カチカチ山」よりも「富士山パノラマ」ですわね。

ロープウェイのゴンドラも以前とは変わっていました。タヌキとウサギの雰囲気はそのままに、かつてのカチカチ山のものではなく、日本らしい「駕籠」を運んでいるタヌキたちウサギたちのオブジェがのっかり、なおかつ、ヘッドマークは中国語・繁体字のみ。まるで、日本をイメージした台湾の観光地かのようです。

満員ぎゅうぎゅうのゴンドラに乗って3分で頂上へ。くっきりと富士山が見えます。かつて訪れた際には、いやがらせかのように富士山の部分にだけ濃い雲がかかり、まったくその姿を見ることができなかったので今回は圧巻です。

すると英語圏の外国人の方に写真撮影をたのまれ、富士山を撫でるかのような、インスタ映えするポージングをされたので、バイバーイと言って、その方の姿が見えなくなるのを確認したあとで、早速パクって同じ構図で撮りました。

頂上には「うさぎ神社」という神社がありまして、これインバウンド的な形だけ神社ですか?と思ったら大間違い。ちゃんと御祭神をまつっております。大変失礼いたしました。そしてとってもかわいい狛犬ならぬ狛兎。右は「夢見兎」で左は「富士見兎」。ちゃんとお参りすれば「貴方もピョンピョン拍子」だそうです。なお、この説明文は日本語だけでした。

かつて頂上にあった、カチカチ山の物語のオブジェが地上に降ろされていた理由がわかりました。頂上がすごい混雑なのです。しかもこれ平日午前中ですからね。でも、いくつかは置いてありまして、外国人がひっきりなしにタヌキとウサギと一緒に記念撮影をしていました。ぜひ、カチカチ山の物語を知ってほしいですね。そして太宰治による「あのウサギは、おっさんに対する美少女処女の残酷性を表現している」という見解まで理解していただきたいです。

そして麓におりると、ロープウェイ待ちの行列はさらに伸びていまして、敷地外に出てしまうのではないかというほどの勢いでした。すごいなインバウンド。

TOPPY
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